令和に入ってからじわりと人気が出始めているといわれている「平屋」
僕たちも平屋の一軒家を建てたわけですが、いいなとはいうものの実際のところどうなの?と気になる方も多いことでしょう。
ということで、今回は僕たちが実際に平屋の家に住んで体感したレビューをもとに平屋の家はどんなものなのかをお話ししていこうかなと思います!
こんな方におすすめ
- 平屋の家に住むことを考えていそして平屋の家が気になっていて特徴やメリット・デメリットを知りたい方
- 実際に平屋に住んだ声を聞きたい方
「平屋」VS「2階建て」
さていきなり対決のようなタイトルですが、気になる方も多い事でしょう。
家の形は様々ですが、大きくベースで分けると1階部分しかない(平屋)か2階より上にも部屋がある(2階建て以上)の2パターンに分かれると思います。
当然、それぞれに良さはありますが、よくない点だってあるわけです。
まずこの対決の勝敗(結論)としてあえて言うならば、
引き分け です(笑)
理由は、それぞれの理想や希望で大きく変わるから、、!
・・・これでは話が終わってしまうので、細かい特徴を僕目線での意見も交えてまとめてみました。
~金額編~平屋と2階建てだとどちらが高い?
戸建てをすでに建てられた方や情報収集されている方はすでにわかるかと思いますが、平屋と2階建てどちらが建築費用がかかると思いますか?
結論からいうと、坪単価で言えば「平屋」の方が高くなりやすいです。
坪単価:建築費用を延床面積(全部の階の床面積を合計した数字)で割ったもの
例えば、建築費用が2,500万、延床面積32坪の場合、
2,500万÷32=781,250円←坪単価
住宅メーカーにもよりますが、平屋:2階建て で比較すると同じ会社内でも大体1.5倍から3倍ほど違うことがあります。
実際に僕たちが依頼した地元工務店では、平屋の坪単価は2階建ての約1.5倍ほどでした。
ではなぜ平屋の方が割高になってくるのでしょうか?
平屋の方が坪単価が高い理由①:平屋の方が延床面積が小さい
延床面積は全ての床面積の合計なので、2階建て、3階建てとなっていくと床の面積が大きくなっていきます。
先ほどの坪単価の計算式を例に出すと、、
建築費用が2,500万、延床面積=1階:20坪+2階:20坪=40坪の場合、2,500万÷40坪=625,000円
となります。平屋は1階部分しかないので、2階建てより床面積は小さいので、必然的に坪単価も高くなります。
平屋の方が坪単価が高い理由②:基礎の面積が大きいから
2階建ての建物だと例えばLDKやお風呂、トイレといった水回りは1階、寝室は2階だったり、寝室や客室は1階、その他のLDKや水回りは全て2階など1階と2階で必要な部屋の配置を分けることができます。
しかし、平屋は1階だけなので全ての部屋を1階に配置しなければならないのでその分の基礎の面積は大きくなります。
平屋と2階建てを同じ30坪の延床面積だとした場合、
・平屋 : 30坪
・2階建て:1階 15坪、2階 15坪
👉基礎の面積は建物の1階部分のみの面積なので、2階建ての2倍となっている!
となるので、どうしても平屋の方が基礎面積は大きくなってしまうのです。
また、基礎工事は建築費用の中でもけっこうな割合を占めます。家の土台となる基礎工事はコンクリートを流したり、地面に物が埋まってないか、沈んだり崩れたりしないようにしっかり補強したりと重要な工事。それなりに費用がかかる工事です。
そんな費用がかかる基礎工事なので、基礎面積が大きくなりがちな平屋は高額になってきやすくなります。
ポイント
平屋は2階建てに比べて、延床面積が小さく、基礎面積が大きいから2階建てより高額になりやすい!
~間取り編~生活動線や音などプライバシーの問題は?
平屋は全ての部屋を同じフロアに配置しなければいけないので、間取り次第では静かに過ごせるはずの寝室が隣にリビングがあってうるさい、、
逆に騒音を気にして遠くに配置すると部屋が遠くなって不便だったり、購入した土地に収まらない!なんてことも起こってきます。
ただメリットもあるので簡単にまとめてみました!
平屋の間取りメリット①:階段がないので便利なことがたくさん
平屋は2階がないので階段がない分、上り下りがないので将来高齢になったり、病気やケガで階段を使えなくなっても困りません。
車いすでも間取りによりますがすべての部屋に行き来できるので心配なく生活できます!
また、将来子供が家を出て夫婦だけになるとこれまで使っていた2階が使われない、高齢になって階段を上るのがつらくなったなど、高確率で2階は使われなくなることが。
平屋であれば使い道次第では使いやすい位置にあるので、いつまでも有効活用できます。
平屋の間取りメリット②:配置次第でどの部屋もアクセスしやすい
これは土地の形状や間取り次第になりますが、全ての部屋が1階にある分、どの部屋にもアクセスしやすくなるのです。
我が家の場合ですが、同性パートナーで子供ができたりなど家族が増えることがないので、音などは気にせず寝室はリビングの隣にあったりと割とすべての部屋への距離が近く、行きやすい間取りになっています。
また、今はやりの回遊動線をLDK、玄関ホール、パントリー、洗面脱衣所で採用しているのでさらに行き来しやすい動線にしています。
必要なものを取りにいこうと思ってあー、2階にあるんだった、、なんてこともないので暮らしやすいです!
平屋の間取りデメリット①:配置次第では音の問題がある
これは我が家のように寝室がリビングの隣にあったりするパターンです。
我が家は騒音は気にしないのでいいのですが、寝室がリビングの隣にあってテレビの音がうるさく夜眠れない、、とか、寝室がトイレと隣合わせになってしまい、夜中にトイレの水の音がうるさい、、などなどよく考えて計画しないと出てくる問題です。
どうしても配置がそうなってしまい、回避できない場合、間の壁を防音壁にするなどの対策もあります。
平屋の間取りデメリット②:考えないと部屋が遠くなりがち
先ほどの音問題を考え、じゃあ少し離れたところに寝室を!と考えて配置すると、遠くなってしまい想像より使いにくい間取りになることも。
特に寝室からトイレが離れてしまうことが一番不便で大変かもしれません。
かといってトイレと寝室が近すぎるのも困るし、寝室が複数あると1つは近いけれどもう1つからは遠い、、なんてことが起こるかも!
ここは設計士や営業担当とよーく話して、自分でも情報収集しながら間取りを見つめて想像しながら慎重に決めた方がよさそうです。
ここまでざっくりとメリット・デメリットをまとめてみましたが、
大きなポイントとして僕が思うことは、
賃貸物件と同じようにワンフロアで生活できることが賃貸物件で長く暮らしてきた人には、暮らしやすくていいかもしれません!
ポイント
平屋の間取りはワンフロアで完結する分、配置次第では騒音問題や部屋が遠くなり不便になることも。
しっかりシミュレーションして、担当者や家族と相談しながら慎重に決めることがポイントです!
~土地編~平屋の方が広い土地が必要??
平屋は狭い土地だとなかなか建てられないから広い土地が必要なんだよ!って話聞いたことありますか?
ずばり、2階建てに比べると平屋の方が広い土地が必要になります。
最初の金額編でもお話しましたが、2階建てよりも基礎の面積が広くなるので、その分広い土地が必要になります。
また、建ぺい率が決められているので、ただ理想の平屋の坪数にあった土地選び、、ではなくその建ぺい率にあった土地を選ぶ必要があるので、2階建てで住宅街の土地だと30~50坪くらいあれば足りるところが、平屋になると70~100坪は必要になってきます。
実際に僕たちが依頼した工務店の営業担当には最低でも30坪くらいの平屋を建てるなら70坪くらいはないと厳しいとアドバイスを受けました。
ただ土地の面積内に収まっていればいいわけでもなく、万が一近隣で火災が起きた時になるべく燃え広がらないよう隣と一定の間隔をあけなければいけないといった様々な決まりがあります。
もちろん、希望する建物の大きさが小さい平屋でいいんだよねという場合には、必要な土地の広さは小さくなりますが、いずれにしても2階建てよりは大きな土地が必要だということは変わらないのかなと思います!
実際に平屋に住んでみた感想は??
個人的にはやっぱり暮らしやすくて良い!!
もともと平屋を希望していて、2階があると階段の上り下りは面倒だし、将来年を取ったら2階なんか行かなくなるからという理由でした。
実際、希望通り平屋を建てて住んでいますが、賃貸の時と同じようにワンフロアで完結するしなんだか大きな家に住んでいるような感じがして楽しいです!笑
僕たちは2人でしか暮らさないので、特に騒音の問題も気にしていないですし、トイレが遠いなどもそこまで問題にならないような配置になっているので特に不便なところはなく、やっぱり平屋にしてよかったと思っています!!
ただ、土地が広い分外構で困ることも、、
いいことだらけでもなく、そこまで困っていることではないですが、約90坪という土地に31坪の建物を建てた我が家。
建物を建てたら完成ではなく、家の周りをどうするかも考えなくてはならないのが家づくりのポイント。(外構と呼ばれる部分です)
庭を造るのか、芝生を敷くのか、砂利にするのかなどなど色々あるわけですが、結論からいうと土地が広いとその分外構にかかる費用は高いです!笑
我が家の場合は特にどうしたいという案がないので、とりあえず雑草が生えないようにと土のままだと雨が降ると泥になってしまうのを防ぐ為に、全て砂利にしました。
駐車スペースのみ後々舗装にするのに砕石(大きめの石)にして、それ以外は防犯用にもなる化粧砂利を敷いています。
本来砂利敷きは舗装やタイルを敷くのに比べもっとも安いので、あまり費用も掛からないだろうと思っていたのですが、見積もりを出してもらうと土地が広いおかげでまぁ高い!
砂利敷きと民地石(隣地との境界になるコンクリートブロック)だけでも50万くらいかなと思っていたら、まさかの100万くらい( ;∀;)
(これでも安い業者にお願いしたんですけどね笑)
こればかりは仕方ないです。土地が広いせいなので、、
と、いうことで2階建てでも広い土地を選べば外構費用は高くなりますが、平屋は必然的に広い土地になってしまうので、2階建てでの外構費用の相場で考えてしまうと倍くらいかかり、想像をはるかに超えてくるので要注意です!!
ポイント
2階建ても平屋もそれぞれで良い点・悪い点があり、生活スタイルで大きく変わるもの
自分にとって何が必要でどっちが生活スタイルにあっているか、予算に収まるかどうかよく考えて決めるのがいいです!
また家を建てた先輩の声がインスタグラムなどではたくさん見る事ができるので、しっかり情報収集するのが大事!